僕は今現在、大きいものから小さいものまで、6つほどのプロジェクトに関わっています。
3年前くらいは、まだあまりプロジェクトと意識せずに仕事をしていて、会議ではあーでもないこーでもないと話がブレたり、共有できていなかったり、しょーもないものを作っては何度もコテンパンにやっつけられ、恥をかき、悔しい思いをしてきました。
それはそもそもプロジェクトの進め方の基本すら知らなかったからです。
今回はプロジェクトを進める上で最も大事な、背景と目的の共有についてご紹介します。
論理を抽出してチームで共有する
まずプロジェクトを立ち上げる時には、そこに至った何かしらの理由(背景)が必ずあります。
仮にサイトの改善やリニューアルであれば、
- 使いづらい、分かりづらい
- リピーターを獲得できない
- 新規ユーザーを獲得できない
など、理由は様々です。
背景から見えた課題をひっくり返せば目的になります。
- 使いやすく、分かりやすいサイトにする
- リピーターを獲得する
- 新規ユーザーを獲得する
これらが論理的な目的になります。
プロジェクトを進めていると、プロジェクトメンバーと議論になることがよくありますよね。
こっちの方がいいんじゃないかとか、これを追加しようとか、あれを削除しようとか。
考え方がブレたり、話が脱線したり、やるかどうしようか悩んだり。
そんな時に、進むべき道が正しいかどうかを判断する為の指標になってくるのが論理的な目的です。
例えば、「ロゴがダサいから作り変えよう!」という案が上がったら、それは今回のプロジェクトの目的に沿っているでしょうか?
ブランディングなどの観点から見れば、多少は影響あるかもしれませんが、今じゃありませんよね。優先度は低いです。
背景と目的を理解し、共有しないと手段が目的になってしまう場合が多いのです。
手段が目的??もっと分かりやすい例を紹介します。
陥りやすい手段先行型
仮に僕がA子ちゃんのパンツが欲しいとします。
A子ちゃんは僕にパンツをくれるでしょうか?どうしたらパンツをもらえるでしょうか?
土下座してお願いしますか?お金を払いますか?
でもきっとA子ちゃんは僕にパンツをくれないでしょう。
それはなぜ僕がパンツを欲しいのか、A子ちゃんは背景を知らないからです。
人に協力してもらうには「なぜパンツがほしいのか」という背景を説明しなくてはいけません。
- B君が来月引っ越す
- B君はA子ちゃんが好き
実はこういう背景があったのです。これをA子ちゃんに説明したらどうでしょう。
パンツはくれないとしても、何か協力してあげたいという気持ちが出てくるはずです。
パンツが欲しいのも、お願いするのも、お金を払うのも、実はすべて手段であり、目的ではありません。いつの間にか「パンツをあげたい」という手段が目的になっていた、これが手段先行型です。
本当の背景と目的を共有する
では、本当の背景と目的ってなんだろう?
ここまでくればもう分かりますよね!
背景…友人が引っ越す
論理的な目的…引っ越す友人に喜んでもらいたい
つまり、手段はパンツじゃなくてケーキでもいいし色紙でもいいんです。
目的は”喜んでもらう”なのでブレてないのです。
ごくごく当たり前のことなんですが、プロジェクトを進めていると、ブレたり、流されたり、迷ったりってことが本当によく起こります。俯瞰できて、「それおかしくない?」と一言いえる人がいないと、みんながそっちに流されることがあります。プロジェクトリーダーは特にこのことを知っていなくてはいけませんし、プロジェクトに関わる人たちも知っておかないと、そのプロジェクト自体が失敗に終わる可能性が高いです。プロジェクトの進め方としては基本であり、一番重要な部分でもあります。
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